トランプ関税の影響

(マークワーリー氏レポートを要約)

トランプ関税の影響で米国民の4人に1人が高額商品の購入を控えると回答している。加えて約3人に1人が購入計画を延期するという。これは不動産ポータル・仲介企業大手であるレッドフィン社がこの度米国民1004人を対象に行った調査結果である。

米国民の 56%が高額商品購入をキャンセル・延期している

(上から全体、共和党支持者、民主党支持者、マイホーム所有者、賃貸者、年齢層 18-34 歳、35-54 歳、 55 以上、年収 5 万ドル以下、5-10 万ドル、10 万ドル以上。左から高額商品を早めに購入した、高額商品 購入の予定を早めた、高額商品購入を延期した、高額商品購入を諦めた、影響なし)

トランプ関税は各国に対して10%に基本関税、それに国別で追加関税をかけるというものである。中国に至っては145%という関税率になっている。今のところ高い関税率の実施は延期されているが、世界の ドル為替市場、株式市場、金融市場に大きなマイナス影響を与えている。多くのエコノミストはこの関税策が続く限り、世界経済はインフレ、消費不振、不況へとつながると警告している。

民主党支持層では 79%が購入を延期・諦めるという回答をしている。一方共和党支持層ではそれが36%にとどまっており、政治思想で経済活動に大きなギャップがあることが判明した。住宅購入に関する影響 は、住宅金利が高止まりして下がる見込みがないこと、インフレで建築コストが上昇していることがいず れもマイナス要因となっている。
景気の不透明感も住宅購入にブレーキをかけている。購入予定者の5人に1人は頭金を調達するために所有する株を売却する予定だという。50%に及ぶ回答者が今後不況に入ると考えている。

マイホーム以外の高額商品の購入について、民主党支持層は36%が購入を諦める、43%が購入を延期するとしているのに対して、共和党支持層ではそれぞれ 15%、21%と民主党支持層よりは楽観的な見通しを持っている。

失業や病気などで家計が予想外の事態に陥った場合の予備金についての質問に対して回答者の 34%がいざという時に家賃や住宅ローンが支払える予備金がないという。ファイナンシャルアドバイザーは通常こういった場合の準備金として最低3ヶ月分の準備金が必要だという。現在のように景気の上下が激しく先行き感がよく見えない状況では6ヶ月分あっても十分ではないとも言われている。

失業したり病気をして家計が厳しくなった時のための準備金があるか?

(上から:全体、18-34 歳、35-54 歳、55 歳以上、年収 5 万ドル以下、年収 5-10 万ドル、年収 10 万ドル 以上、持ち家、賃貸、子供世帯、子供のいない世帯。左から:はい、いいえ、わからない、住宅ローンや家賃支払いがない)

賃貸世帯では53%が予備金を持っていないと回答しているが、持ち家世帯では23%にとどまっている。 賃貸世帯と持ち家世帯とでは生活の余裕にかなりの差があることがわかる。また予備金を持っていると回答した人の内訳を見てみると、0-6 ヶ月分の予備金保有世帯は56%と大半を占めている。以下7-12 ヶ月分は 14%、12 ヶ月以上は23%となっている。

予備金で何ヶ月やっていけますか?

(上から:全体、18-34歳、35-54歳、55歳以上、年収5万ドル以下、年収 5-10万ドル、年収10万ドル 以上、持ち家、賃貸、子供世帯、子供のいない世帯。左から:はい、いいえ、わからない、住宅ローンや家賃支払いがない)

12ヶ月以上の予備金は子供世帯では 12%に対して子供のいない世帯では29%となっている。 また年齢別では18-34 歳で5%、35-54歳で 27%、55 歳以上で32%と年齢が高いほど余裕があるという予想通りの結果となっている。