
また建設業界にも変化が起きている。ハウジングバブルによってハウジング需要が減ったため、従業員(主 に移民)が解雇された。失業した労働者は本国に戻ったり他の業種で就職しそれ以来建設業界に十分な労 働力が戻っていない。ここ数年かなり着工件数は増加しているが、建設業界のキャパシティーは十分とは 言えず現在需要に追いついているとは言い難い。
一方住宅需要は平均で 30 歳少しとなるミレニア
ル世代がホームショッピングの最盛期に直面して
いる。同世代はベビーブーマー世代以来最大の人
口を有する世代である。
以上の要因に加えてパンデミックにより巣篭もり
状態の人々にとってマイホームにかけるエネルギ
ーが一段と強くなった。旅行や外食に行けない代
わりに家ですべてのアクティビティーをこなすと いうライフスタイルが主流となり、住宅に対する需要は一層増加している。家の買い替え、増築、リフォ ーム、DIY などハウジング産業は今空前のピークを迎えている。
長期的に見ればこの状況が長く続くことは考えられないが、パンデミックが続き住宅ローン金利が低く抑
えられている限り在庫不足が当分続くとみられている。